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その他の耐火性に関する考慮すべき事項

 

難燃処理および防火塗装
加圧注入による難燃処理を施しても重木構造や集成材構造の耐火時間は増えないため、大断面木材や集成材への処理は推奨できません。

難燃薬剤を使用しますと、木材の設計特性を損なう事があります。さらに、集成材等では薬剤処理は使用されている接着剤に合わないものもあります。従って、設計者はあらかじめ木材製品の強度など性能に対する難燃処理の影響を難燃剤メーカーに確認しておく必要があります。

防火塗料を正しく使用した場合、効果的に火炎伝播を抑えることができます。通常、パネル製品等の木質内装仕上げが広範囲に施工される場合に塗布されますが、設計基準により、一定の火災伝播等級を満たさなければならない場合、木質構造材に塗布することも可能です。しかしながら、このような塗装が大断面木材や構造用集成材の耐火性能を向上させることはない事を理解することが重要です。

スプリンクラー・システムについて
自動スプリンクラー・システムは、火災安全性を高め、火災による損失を防ぐ手段として、優れた効果を発揮しています。多くの消防法は商業ビルに自動スプリンクラー・システムを義務づけており、中には既存の建物にもスプリンクラーの取り付けを義務づけることもあります。

スプリンクラー・システムによって、建物の主要構造部の耐火性や火炎伝播等級が向上する場合があります。その結果、スプリンクラーを設置すれば建設可能な建築面積や階数を増やすことを認可している建築基準もあります。スプリンクラー・システムは火災保険の保険料低下にもつながり、建物や収納物の状況によっても左右されますが、数年でスプリンクラーを設置した費用の元がとれる計算になります。

火災保険料
ほとんどの保険会社では、重木構造の優れた耐火性能を認めおり、それに合わせた保険料の調整を行っています。しかしながら場合によっては、「不燃性」構造の保険料の方が重木構造よりも低額になる場合もあるようです。そういった場合には、集成材構造によるコスト減によって保険料の差額分がほとんど相殺されます。

更に、不燃性材料を使用する際の高額な施工費が必要となり、最終的な建設費が増加します。建設費の上昇は一般的に、不燃性構造による火災保険の割引額を上回ることになります。保険額を低くするために施工費の高い建築工法を選んだ結果、最終コストがかえって増大してしまうことになります。

重木構造による建設可能な面積の拡大
米国の建築基準では、建物の居住者を守る目的で、建物の高さと広さに制限を設けています。木造建築の場合、許容される建築高さと面積は最低レベルであるのが普通ですが、モデル建築基準では、建設可能な面積を拡大できるオプションが設定されています。居住者の安全性を維持したまま木造建築物の許容面積を拡大できるか、米国のモデル建築基準では以下の項目が提議されています。

  1. 耐火1時間の準拠した構造材および建築部材の使用。

  2. 自動スプリンクラー・システムの設置。

  3. 可能な限りの隣棟間隔の確保。

  4. 自動スプリンクラーの他に、建物の周囲に空地を設けることにより、特定の用途の建物によっては、建設面積の制限が免除される可能性がある。

  5. 防耐火性能を備えた開口部を含む、基準に沿った隔壁の設置。

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